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ロゴマークデザインの考え方|コンセプトを落とし込み色や形で表現!

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会社や商品などの認知度を高めるものとして欠かせないロゴ。
デザイナーであれば何度もデザインする機会があると思います。

しかし、ロゴをデザインするときって

  • フォントは何を使ったらいいの?
  • いちからオリジナルの文字を作ったほうがいい?
  • 色はどんな色がいいの?

など、いろいろと悩みますよね。

私もデザイナーになりたての頃はかなり悩んでいました…。

しかし、ロゴづくりは色や形をどうしたらいいのか?を考えることよりも
コンセプト(簡単に言うと“デザインに意味をもたせること”)を考えることが重要です。

そこで!デザイナー約10年、フリーのデザイナーで
リアルにクライアントワークこなしまくっているまりなが、
ロゴマークの考え方や作り方を具体的にお伝えしていきます!

ロゴマークとは?シンボルロゴとロゴタイプ

そもそもロゴマークとは一体何を指すのでしょうか。

日本で一般的に使われているロゴマークとは和製英語のためか
ロゴマークの定義は曖昧で統一されていないように感じますが、
ロゴマークはシンボルマークとロゴタイプの2つからできています。

シンボルマークとは?

シンボルマークは、シンボル=象徴、マーク=記号を組み合わせた和製英語です。

シンボルマークとは、その家系、会社、団体、個人などを象徴する意匠、マーク。
スポーツの国際大会などの行事のマスコットもこの一種にあたる。古くは、ローマ帝国時代に使った「魚類」のマーク、騎士の盾や旗指物のデザインから、家紋などもこれに数えられる。他に、ヨーロッパの古い町では、居酒屋や各種専門店の看板のマーク、デザインなども面白いものが多い。
(引用:Wikipedia

シンボルマークは、文字(言葉)で表現するよりも効果的、
動物や植物、図形や文字の一部などを使うことで
企業や事業などの世界観を分かりやすく伝えることができます。

シンボルマークが有名な例として

  • Appleのりんごマーク
  • ナイキのスウォッシュマーク
  • Twitterの青い鳥のマーク
  • マイクロソフトの四角のマーク
  • アディダスのストライプのマーク

などがあります。

文字がなくてもマークを見ただけで、
企業がわかったりサービスがわかったりする。

シンボルマークはいわば“顔”のようなものです。

日本の家紋もシンボルマークのひとつですね。

ロゴタイプとは?

ロゴタイプはもともと、ロゴ=言葉、タイプ=活字からなる、イギリスの活字鋳造所の用語で、
2字以上の文字や単語を1本の活字に鋳造したものを、ロゴタイプと呼びました。

ロゴタイプ (logotype) は、図案化・装飾化された文字・文字列のことで、団体名、商号、商品名、雑誌名、書名などを印刷・表示する際に使用される
(引用:Wikipedia

ロゴタイプは、シンボルロゴと違い企業名や商品名をしっかりと伝える役目があるため
シンプルなフォントをベースにしたもので読みやすいものが多い印象です。

ロゴタイプとして有名なものは

  • SONNY
  • ドコモ
  • Panasonic
  • Canon
  • ソフトバンク
  • au
  • Google

などがあります。

ロゴタイプはいわば“名前”のようなもの。
誰が見ても読みやすく分かりやすいのが理想ですね。

 

一般的にロゴマーク=シンボルロゴ(図形)+ロゴタイプ(文字)という認識ですが、
人によって解釈が違う可能性があるため
ロゴの制作依頼があった際は打ち合わせで確認しておきましょう。

ロゴマークデザインの考え方|コンセプトを落とし込む

ロゴをデザインするとき“なんとなく”かっこいいから、“なんとなく”かわいいからで
フォントを決めたり色を決めたりしていませんか?

“なんとなく”でデザインをしてしまうのはNGです。

ロゴは企業やサービスの顔であり、名前です。

“なんとなく”でデザインをするとパット見はよいデザインに見えるかもしれませんが、
それはただ個人的な趣味がつまったものになってしまいます。

ロゴをデザインするときに大事なのはコンセプトを考えることです。

フォントや色、デザインされたものに意味がないといいロゴとは言えません。

コンセプトがしっかり考えられていると、ロゴだけではなく
そのロゴを使ったwebサイトやパンフレット、名刺などを展開したときに
デザインしやすくなったり統一感が出ます。

また、そのサービスを展開するときにどのような売り方をすればよいかなど
マーケティングにも役立ちます。

打ち合わせ(ヒアリング)

打ち合わせ

コンセプトを考えるために必要となってくるのが打ち合わせ。

何を聞けばいいのかわからないという方は『5W1H』を意識するといいでしょう。

『5W1H』とはデザインだけでなく、
あらゆるビジネスシーンにおいて非常に有利な思考理論で
より良い結論に導くためのビジネスフレームワークの1つです。

「When=いつ」、「Where=どこで」、「Who=だれが・だれに」、「What=なにを」、「Why=なぜ」、「How=どのように」の
頭文字を取って『5W1H』と言います。

ロゴ制作の打ち合わせに置き換えると、

・when いつ、どのくらいの期間公開されるのか
・where どこで使用するロゴなのか
・who 誰を対象とした(=ターゲット)のか
・what 何(企業、商品、サービス)のロゴなのか
・why なぜ、ロゴを作ろうと思ったのか
・how どのように見せるのか

打ち合わせはコンセプトを決めるために必要な情報を整理できると同時に、
クライアントとと認識の共有もでき、のちのちデザインを見せた時に
「あれ?言っていたこと違う」なんてことを避けることもできます。

ロゴマークデザインの作り方|色や形で表現

コンセプトが決まったらロゴをデザインしていきます。

ここからは私が実際にデザインしたロゴを例に紹介いきたいと思います。

昨年、新型コロナウイルスが流行し緊急事態宣言が全国で出された4月。
ある会計事務所から相談がありました。

コロナでも安心してお願いできる顧問相談のLPを作りたい

早速Zoomで打ち合わせをして話を聞いてみると、

コロナで対面で相談することが難しくなったため、
全てオンラインで完結できるサービスを作り
LPを作ってリスティング広告を出したいとのこと。

(打ち合わせ内容)

打ち合わせ内容を『5W1H』に当てはめると、

・when 2ヶ月後の完成を目指し、サイトが公開されている限りずっと
・where LP(パンフレットなどの展開は考えていない)
・who 30代のフリーランスで仕事をするor中小企業でネット関係にある程度強い
・what オンラインで完結できる税務サービスを紹介するLP
・why コロナで対面面談が難しくても、オンラインで税務顧問できるサービス告知のため
・how LP、リスティング広告も検討したい

以上のことから、
今回のサービスの強みは対面で面談せず
移動や面談の時間などが省略できることとし、

コンセプトを
“すべてオンラインで税務顧問が完了できる”
としました。

LPの制作依頼ですでにあるフォントでいいと言っていただきましたが、
新たに始めるのであればサービスのロゴもあったほうが
今後認知してもらいやすくなると考えロゴも合わせて提案することにしました。

サービス名を決定

もともと提案されていたサービス名「オンライン顧問」「オンライン税務顧問」は仮で考えたものなので、
名前もできれば考えてほしいと依頼があったため、
LPの原稿を書いてくれるライターさんと一緒に相談しながら決めます。

  • オンライン税務アドバイザー
  • オンライン税務ブレーン

など仮のサービス名とともに候補に上がりました。

しかし、オンライン税務顧問というサービス名は他の税理士事務所が
同じ名前でサービスを展開していたため
依頼のあった会計事務所の名前をサービス名につけた方が
差別化を図れ独自性も出ると考え

しんこうONLINEに決定。

これだと何のサービス名か分かりづらいのでは?と疑問もありましたが、

  • 検索したときのタイトルに「オンラインで完結できるサービス」とつける
  • LPのトップページにもサービス内容を表示させる

ことで解決できるようにしました。

コンセプトをデザインで表現

サービス名のOKをいたたいたのでここからロゴづくりを始めます。

今回は会計事務所が始めるサービスで、
LPサイトの左上に事務所のロゴを配置することが決まっていたため
分かりやすくロゴタイプのみ作成します。

コンセプトをロゴに落とし込むポイントをまとめ簡単な手書きのラフに。

  • フォントは太めのゴシックで力強く信頼感があり視認性を高める
    (会計事務所なので信頼感、安心感が出るように)
  • ひらがなは四角いフォントがないため、オリジナルで作成
  • LPのTOPページはベタを想定しているので、
    ロゴの色は黒?紺?で安定感が出るように

始めはLPのトップページを会計事務所のロゴの色に合わせ青色にしていましたが、
少し堅苦しく見えるのでロゴの色にこだわらず
親しみやすさが出るようにしてほしいと言われたため背景の色を黄色に変更。

こうして実際に出来上がったロゴがこちら。

今回はカラーバリエーションは作成していませんが、
企業のロゴであれば名刺にものせる、モノクロでも使用すると考え
サイズや色展開なども合わせて考えます。

 

今回はサービス名も考えたため、
ロゴづくりまでの手順が少し多くなりましたが
いきなりロゴをつくり始めるものと比べどうでしょうか?
少し長く感じますか?

しかし、コンセプトを事前に考えると
いざパソコンに向かって作業したときに大事にするポイントが決まっているため、
フォントはゴシック体にしようか明朝体にしようか、
色は何色がいいかと悩むことが少なく
かつサービスにあったものを作成することができます。

コンセプトが明確でなかったら、
ロゴのデザインもLPのデザインにも迷いが生まれ
無駄に時間もかかったりもします。

コンセプトを考えることがいかに大事かわかってもらえたでしょうか。

ロゴマークデザインの考え方 まとめ

ロゴをデザインするときの考え方を紹介しました。

ロゴは企業やサービスの顔となり名前となるので、
ロゴのデザインははただ単に色や形をデザインすることではなく、
コンセプトを明確にしデザインをすることが大事です。

コンセプトを決めるために必要な打ち合わせは『5W1H』を頭において、
コンセプトが決まったらデザインに落とし込んでいきます。

なんとなく…でデザインしていると軸がブレてしまい、
企業やサービスに合ったものができないため
コンセプトをしっかり決めてロゴデザインすることをオススメします^^

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